辞書編纂という珍しい世界から日本の良さを煮込んだ名作邦画『舟を編む』

予告動画:
 
【視聴しての感想メモ】
 
日本語。和食。木造。わびさび。
日本のよさが煮込まれた、名作邦画。
 
大学院で言語学を専攻し膨大な本に囲まれた家で生活するほど言葉が好きでありながら人に気持ちを伝えることが苦手で向かない営業職から、縁あって辞書編纂部へ移動配属された主人公のはじめさんが、
10年余りを経て今を生きる辞書、言葉の海を渡り抜く舟「大渡海」を、部の方々やかぐやさんなど幾人かの方との関わりの中で編みながら作り上げていく様を描いた、
穏やかな情熱のこもった人間物語。
 
達筆で読めない手紙。
と、
口から出る「好きです」のひと言。
 
 
こい【恋】
 
ある人を好きになってしまい、
寝ても覚めてもその人が頭から離れず、
他のことが手につかなくなり、
身悶えしたくなるような心の状態。
 
成就すれば、天にも昇る気持ちになる。
 
-映画中でまじめさん(松田修平)とかぐやさん(宮崎あおい)の両思いシーン後に流れた、恋の定義より
 

 

言葉の意味を理解したいというのは、人とよりつながりたいという人間の根本的な願望から。
言葉、そして本来わからない他者との人間関係に対して、背筋が伸び凛とした態度でありたくなりました。
 
情感溢れる、素敵な一本です。
 
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